2月3日の記より続き
高野山・立里荒神・天野
2017年2月4日。
5:30、高野山別格本山大圓院にて起床。6:20より本堂にて朝のお勤め。お勤めの後、7:00過ぎより朝食。
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朝食のお膳。朝も精進料理だが、物足りないという感じは全くない。
朝食後、久しぶりに師僧とお話。近況のご報告など。
10:30頃、お寺をお暇する。空は快晴。高野山の守り神である立里荒神へ向かう。
大圓院本堂。
本堂の宝珠。
11:00過ぎ、立里荒神着。
参道より大峰山系を望む。
鳥居の並ぶ参道を登る。
本殿。
本殿に朝日が射す。
思いの他参拝者が多い。熱心な参拝者が多く、本殿前がなかなか空かないため、「荒神前作法」を修すのは諦め最低限のお参りをして戻る。
帰りの参道で、昨日、我々と同じく大圓院に宿泊し星供に参列されていた参拝客の方とばったり出会い、ついでだからと高野山駅までお送りする。車中、奥の院での不思議な体験の話を聞く。
お見送りの後、山内に戻り行法の支具など買い物をする。
高野山は空の青さが濃い。
13:00頃、高野山を出発、天野の丹生都比売神社に向かう。
丹生明神は高野山の地主の神様である。弘法大師が山中を歩き回り修行の場を求めていた時、丹生明神の御子神である高野明神が、狩人の姿となって黒白の2頭の犬と共に現れて大師を導き、丹生明神から高野山を借り受けたとされる。従って、高野山内の御社(みやしろ)に丹生明神・高野明神(合わせて気比明神・厳島明神)を祀り、本尊の諸仏と同様、鄭重に御供養申し上げている。
高野山に参拝の折には、しばしばこの天野の丹生都比売神社にも参拝しているが、今回京都を出てくる時には、立里には行きたいと思っていたものの、天野に関しては特に意識していなかった。しかし、今回のお参りの1日目、伊勢神宮内宮を参拝した時、丹生都比売さんが頭に浮かび、是非高野山の帰りにお参りしようと思い立った。
13:20 丹生都比売神社到着。
地殻深くに刺さる聖なる杭をイメージし、お参りする。
のどかな里の中に建つ天野大社・丹生都比売神社。
13:50 丹生都比売神社出発。三輪山へ。
大神神社
高野口ICより京奈和道に入り、さらに国道24号線で橿原市へ。いつものように奈良県農協の大規模な産地直売所「まほろばキッチン」に立ち寄る。土曜日ということで賑わっている。イチゴが安い。農産物直売所は季節や地域性が感じられて面白い。安いし。
15:30過ぎ、大神神社門前に着く。
思いの外、人出が多い。車が連なっているので、普段あまり駐めない手前の駐車場に車を駐め、松並木の参道を歩く。
前回、冬至にお参りした時に比べ、休日の夕方ののどかさが感じられる。
拝殿前。受付でY女史はご寄進のお返しのお餅をもらう。縁起物の福笹がよい感じの重さ。
続いて摂社の狭井神社にお参りする。拝殿裏の井戸にてお水を頂く。すっきりしておいしい御神水。若狭の天徳寺の瓜割りの水の甘露とはまた違ったさわやかさ。
さらに、若宮社にお参り。姿は見えない観音さんにもお参り。
なぜか、鬼瓦に眼が行く。これまで、注意して見たことはなかった。
一連のお参りを終えて、駐車場に向けて、元の参道の並木道を歩く。
今日は車が混んでいていつもよりだいぶ手前の駐車場に車を駐めたのだが、駐車場横の「大神教御祈祷所」の建物に気づく。
境内には三鳥居が建つ。本殿内も気になり、入らせて頂いてお参り。上社より庶民に近い感じ。だが悪い感じではない。お参り中、なぜかずっと、玉置の玉石社が頭に浮かんでいる。Y女史も、玉石社の三本の杉の上に宝珠が載っているヴィジョンが見えたと。やはりここは玉石社と繋がっているようだ。
今回初めて気がついたが、この「大神教御祈祷所」の正面に三輪山・大神神社の一の鳥居が建つ。つまり、本来の参道はここから始まる。これまで、多くの場合車で新しい大鳥居をくぐり二の鳥居近くに車を駐めていたので、旧参道の並木道はほとんど気に留めていなかった。しかし、本来はこの一の鳥居をくぐり、松並木の参道を進むべきなのかも知れない。
大神教御祈祷所はいわゆる大神神社の上社に対し、下社とも呼ばれるらしい。上社だけでなく、下社も併せて両参りするのが良いかも知れない。次回からは一の鳥居から旧参道を進み、大神教にもお参りして上社にお参りしようと思う。
帰路、丸亀製麺大和郡山店にて夕食。
最後に
今回のお参りも、予想以上に濃厚なお参りだった。「右回り」での水巡りのお参りはこれまであまりする機会がなかったが、また違った味わいと意義があるような木がする。来年も高野山の星供への出仕の際は、今回と同様、前日に伊勢参り・花の窟神社の御綱掛け神事(の直後)にお参り、新宮泊(新宮もなかなか面白い)。当日朝に玉置神社の大日堂社転換祭に参列し、高野山入り、翌日は高野山から三輪山にお参りというコースで回ってみたい。
また、玉置の玉石社と三輪山の繋がりも、改めて深く感じてみたいと思うお参りだった。私自身と三輪山の神様との繋がりも、新たな段階に入ってきたのかも知れない。