2月2日の記より続き
新宮・徐福公園
2017年2月3日。
6:30頃、新宮の宿にて起床。宿からの駅の眺めが旅情を誘う。
(写真をクリックすると大きなサイズで表示します。)
窓から真横に神倉神社が見える。
拡大。
8:00 チェックアウト。昨夜気になった徐福公園に行ってみる。
門の庇。
門からの公園内の眺め。(パノラマ ウィンドウが開いたら画像を拡大して横スクロールしてみてください。)
不老の池。徐福と共に渡来した七重臣がそれぞれ有していた人徳を表す文字が彫られている石橋。
七重臣の塚を結ぶと北斗七星を描いたことから、北斗七星の形に渡してあるという。
徐福がこの地に渡来し発見したとされる、不老長寿の霊薬と言われる天台烏薬。
宿の近くのローソンで昼食のおにぎりを買い出しとコンビニコーヒー。コンビニコーヒー、昨日からよく飲んでいる。
8:30 玉置山の玉置神社に向け出発。
玉置神社
新宮市内より、国道168号を玉置山に向かう。途中、国道169号を経て、瀞八丁付近から左折して玉置山に登る山道に入る。
山道にしばらく進むと、巨岩の湧き水に龍神さんを祀っている小さな社がある。車を降りてお参りする。
湧き水を頂く。ちょっと沢水のような感じ。おいしい。
玉置への山道、木の伐採の作業車とよく行き違う。今が伐採のシーズンなのだろうか。
玉置神社手前の、北側斜面になる道路は圧雪・アイスバーンになっていて、立ち往生した車が道の真ん中でチェーンを巻いている。こちらはスノータイヤなので無事に通過する。
9:45 玉置神社駐車場到着。
駐車場より龍神方面の眺め。熊野古道小辺路の果無峠なども見える。
一の鳥居をくぐり、参道を進む。
凍った道が朝日に輝く。
うっすらと雪の積もる参道を進む。これまで何度も歩いている道だが、今日はなんだかいつもと違う感じがする。
社殿が見えてくる。朝日がまぶしい。
巨大な神代杉を見上げつつ進む。
本社前の階段にたどり着く。
本社前に着いたところ、向かって左手の大日堂社前でなにやら神事が執り行われている。
邪魔にならぬよう、そっと近づいて行くと、床几を勧められる。恐縮しつつも、参列させて頂く。 お祭りは終盤に差しかかっていたようで、程なく宮司様のご挨拶がある。このお祭りは、大日堂社内に背中合わせにお祀りされている金剛界大日如来と胎蔵界内日如来を年に一回転回し、1年ごとに金剛界大日・胎蔵界大日を交互に正面に向かせる「大日堂社転換祭」という神事だったようだ。毎年、古来の新年前日に当たる節分の日に、このお祭りが執り行われているらしい。今日は転換の瞬間は見ることができなかったが、奇しくもお祀りに参列させて頂くことができた。また、これまで何度もお参りしているが、大日堂社が御開扉されているのは初めて拝見でき、中の大日さんも今回初めて拝観・参拝することができた。来年はもうちょっと早めに着いて、是非お祭の最初から参列させて頂きたいと思う。
玉置神社は熊野三山の奥宮と言われ、古くから神仏習合の修験道の道場であったことから、大日如来が祀られている。これまで何度もお参りしてきたが、 ご開扉されているのは初めて拝見した。また、金胎の両部大日が背中合わせにお祀りされていることも、それが1年ごとに入れ替わるということも今回初めて知った。今日、胎大日が正面に向けられこれから一年間衆生を見守られることになるそうなので、来年2月3日には金剛界大日が正面に向けられるのを拝見することができるだろう。ちなみに、玉置神社で授与される悪霊退散の護符である弓神楽の中央にも、金胎大日の宝号が記されている。
弓神楽を頂き、社務所横のお手洗いに寄り、奥の宮である玉石社へ向かう。
手水につららができている。
細い急な山道の参道を進む。この参道もいつもと違う感じ。どうもいつもと次元が違っているらしい。
玉石社に至る。
玉石社近くから、三本の杉がいつも以上に気になる。お参りし、三本の杉に抱かれる宝珠にお水を捧げる。
お参り終わって、しばし三本の杉と宝珠を眺めていると、不意に杉に陽が射す。やはり玉置は宝珠の山だ。
この光はほんの一瞬で、すぐに元の眺めに戻る。まるで一瞬の夢のような出来事だった。
駐車場への道の途中にある白山社。巨大な磐座が座しており、ここも玉石社とおなじく社殿のない古代の信仰様式を残している。
磐座のつらら。
駐車場に戻る。改めて山を眺める。来た時と何かが違って見える。別の場所にやってきたようだ。やはり、お参りは次元を越える道でもあるのだ。
11:40 玉置神社駐車場出発。
帰りは十津川村折立地区方面に道を降り、途中、いつものように龍神を祀る瀧にお参りする。
折立から国道168号に入り、北上して高野山に向かう。途中、道の駅十津川郷で休憩。朝方、昼食用におにぎりを買ったものの、暖かいものが食べたくて2階のうどん屋に入ったら、思いの外悪くなかった。次回からも選択肢に入れて良い感じ。ただ、場所柄ちょっと値段が高めではあるが、うどんはちょっと細うどんで、思ったよりおいしかった。
高野山
猿谷ダムのダム湖を渡り、野迫川から高野山に抜ける県道に入る。もし雪が深かったら、安全のためそのまま国道168号で五条まで抜けて橋本・九度山から高野山に登り直そうかと思っていたが、雪はさほどでもなさそうなので山越えの道を進む。結果、滞りなく高野山内へたどり着くことができた。
14:00過ぎ、中の橋の駐車場着。まずは奥の院にお参りする。
参道を進む。
御廟前に至り、理趣経一巻上げる。奥の院はあまり人気がない。静かで良い。
帰路、灯籠堂地下にお参り。
15:40 本日星供の法会に出仕する、師僧の藤田光寛師が住職を務める別格本山大圓院に到着。
部屋から本坊の屋根を望む。
部屋に入り、程なくして夕食。いつものように精進料理のお膳を頂く。これもまたいつものように大きな恵方巻きが付いているが、おなかいっぱいで食べられず。朝コンビニで買ったおにぎりと合わせて翌日にまわすことにする。
18:30より、護摩堂にて星供の法会。住職が導師として登壇し、星供曼荼羅を本尊として作法をする。私はお寺の役僧・寺に下宿する学生の僧侶たちと共に職衆として参列する。導師がお作法する間、職衆は般若心経を上げる。21巻があっという間。
これで、新年が来るという実感がわく。