多羅菩薩祈願所 真言宗単立寺院 青蓮庵 多羅菩薩祈願所 真言宗単立寺院 青蓮庵

send e-mail 青蓮庵HP

密厳院発露懺悔文(みつごんいんほつろさんげのもん)

密厳院発露懺悔文

我等懺悔(さんげ)す、無始より来かた妄想(もうぞう)に纏(まと)はれて衆罪(しゅざい)を造る。身口意業(しんくいごう)、 常に顛倒(てんどう)して、 誤って無量不善の業を犯(ぼん)す。珍財を慳悋して施を行ぜず。意(こころ)に任せて放逸にして戒を持せず。 屡々(しばしば)忿恚(ふんね)を起して忍辱()ならず。多く懈怠(けだい)を生じて精進ならず。心意散乱(しんにさんらん)して坐禅せず。 実相に違背(いはい)して慧を修せず。恒に是の如くの六度の行を退して、還って流転三途の業を作る。 名を比丘に假って伽藍を穢(けが)し 形を沙門に比して信施を受く。受くる所の戒品は忘れて持せず。 学すべき律儀は廃して好む事無し。諸佛の厭悪(えんの)し給う所を慚ぢず。菩薩の苦悩する所を畏れず。 遊戯笑語して徒らに年を送り 諂誑詐儀(てんのうそぎ)して空しく日を過ぐ。 善友に随(したが)はずして痴人(ちにん)に親しみ 善根を勤めずして悪行を営む。 利養を得んと欲して自徳を讃じ 勝徳(しょうどく)の者を見ては嫉妬を懐(いだ)き 卑賤(ひせん)の人を見ては驕慢を生じ  富饒(ぶにょう)の所を聞いては希望(けもう)を起こす。貧乏(ひんぼく)の類を聞いては常に厭離(おんり)す。 故(ことさ)らに殺し誤って殺す有情(うじょう)の命(みょう) 顕(あら)はに取り密かに取る他人の財 触れても触れずとも非梵の行を犯ず。 口四意三()互いに相続し 佛を観念する時んば攀縁()を発し 経を読誦する時んば文句を錯(あや)まる。 若し善根を作せば有相に住し 還って輪廻生死の因と成る。

行住坐臥、知ると知らざると 犯ず所の是の如くの無量の罪 今、三宝に対して皆発露(ほつろ)し上つる。 慈悲哀愍して消除せしめ給え。皆悉く発露し盡く懺悔し上つる。 乃至法界(ないしほうかい)の諸の衆生 三業所作(さんごうそさ)の是の如くの罪 我皆相代わって盡く懺悔し上(たてま)つる。 更に亦其の報いを受けしめざれ。

覚鑁上人御作