水巡りの記

2021年8月22日 真名井神社・籠神社お参り

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はじめに


<今回の移動経路(Googleマップを元に作図。地図データ:© 2021 Google)


<真名井神社・籠神社付近拡大図(Googleマップを元に作図。 地図データ:© 2021 Google)

本日は満月。今回の水巡りは、同行のY女史の提案で 丹後の真名井神社および籠神社にお参りすることにする。 前回8月8日の檜原神社・大兵主神社に続いて元伊勢のお参り。

真名井神社


まず真名井神社にお参り。参道横の駐車場に車を駐めて、10年以上前に初めてお参りした時のことを思い出す。 前回1月13日に来た時には思い出せなかった。前回は先に籠神社にお参りしたせいか。


御祭神は豊受大神。豊受さんは今は伊勢神宮外宮の神様として知られるが、 元はこの丹後の地の神様で古来ここ真名井神社に祀られているという。 また真名井神社は豊鋤入姫命(とよすきいりひめのみこと)と倭姫命(やまとひめのみこと)による 天照大神ご遷幸の地、 いわゆる元伊勢のうちの一つ吉佐宮(よさのみや。匏宮とも)の比定地である。 各地のご遷幸の後伊勢に鎮まった天照大神が、 一人で食事をするのは寂しいと丹後国の豊受大神を呼び寄せ、丹後から伊勢の外宮に遷されたという。


境内に入った途端、衝撃を受けて立ちすくむ。ものすごい浄化力。言葉を失う。 内も外も徹底的に洗い流される。空間が透き通っている。強力なシャワーを浴びせられているよう。 吹いてくる風も内外を洗い清める。「内外清浄心身無垢」。 この三週間苦しめられてきた垢穢がすっかり洗い流される。まさかこんなことが待っているとは思わず驚く。 この場では思考で分析せず、洗い流すことに集中する。
真名井神社の磐座は確かに祭祀跡。前回8月8日の三輪山・檜原神社のお参りから繋がっている。 来る時にはそこまで考えていなかったが。 各地の元伊勢は単に天照大神をお祀りする場を求めて彷徨った訳ではなく、 抑えるべき場所を一つ一つ抑えていったのではないか。一つ一つ数珠の珠に糸を通すように。


続いて籠神社に向かう。参道を降りて行くと天橋立の辺りの海が見える。

籠神社


籠神社では新月と満月の両日は「むすひ詣り」が行われている。 籠神社の公式HPによると 「新月(朔)と満月(望)には、古来より大切にしてきた天地・ 万物を生成・発展させる霊妙な力(むすひ)の御神威があり、 この縁の日に天橋立を南に望む真名井原に鎮まる籠神社・真名井神社を参拝することを 「産霊詣り」と言います。」とのこと。


先にお参りした真名井神社は籠神社の奥宮。こちらは表向きの窓口。

おわりに

今回は前回の三輪山・檜原神社・大兵主神社のお参りに続き、 元伊勢つながりで真名井神社・籠神社にお参りした。 実際にお参りしてみると、その強力な浄化力に圧倒された。 ただただ身を任せ、内外を洗い流して頂くお参りとなった。
天照大神の御神託により豊受大神が伊勢外宮に呼び寄せられた際、 真名井神社の奥にある藤岡山にある磐座の傍らに湧き出る天の真名井の水が 外宮の上御井神社(かみのみいのじんじゃ)に移されたという。 籠神社・真名井神社の核が天の真名井だとしたら、伊勢外宮の核は上御井神社か。 次回は豊受大神の足跡を辿り外宮・上御井神社にお参りに行こうと思う。

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