水巡りの記

2020年12月21日 三輪山お参りから伊勢神宮へ

はじめに

今年の冬至は12月21日。毎年の冬至の恒例で、三輪山に登拝に出かけた。 今回はほぼ歳星(木星)と鎮星(土星)の合(コンジャンクション)のタイミングにも当る。


<今回の移動経路。Googleマップを元に作図。(地図データ:© 2020 Google)

大神神社

京都を朝7時過ぎに出発、9:30前に大神神社大鳥居近くの駐車場に到着する。 前日からの疲れもありそのまま車内で30分程仮眠してからお参りに出発する。

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まずは祓戸の神様である綱越神社、通称「おんぱらさん」にお参りし、身と心を浄めて頂く。


昔からの参道の入口、一の鳥居をくぐり、まずは大神教本庁、通称下の宮にお参りする。 いつもの様に社殿内にて灯明を捧げ、お参りの後記帳。やはり落ち着く。


さらに並木道の参道を進む。


参道より三輪山を望む。


JR桜井線の踏切を渡りさらに参道を進む。


二ノ鳥居に近づくと、参道の整備工事が進んでいる。 来年春くらいにはだいぶ様子が変わっているだろう。


二ノ鳥居。既に大きな門松が飾られている。


二ノ鳥居をくぐり、拝殿へ向かう。境内は初詣の準備が進められている。 手水所も増設され、「密」を避けて分散して使えるよう工夫されている。


拝殿が見えてくる。


平日にも関わらず割と参拝客が多いようだ。拝殿前にてお参り。 三輪山の大物主さんと共に本地仏の十一面観音を観じ、天の水を導きお供えする。 そしてさらにこの聖なる水が渦を作って宇宙へと遍満するvisionを広げる。


更に摂社狭井神社へ。三輪山への登拝口はここにある。


境内の木の実。


狭井神社の社殿が見えてくる。御祭神は三輪山の神様である大物主命の荒魂。 御宝前にてお参りの後、社殿裏手の薬井戸にて御神水を頂く。


三輪山への登拝受付は思いの外混み合っている。 物見遊山という感じではないものの、いつもより人が多い。 何となく気が進まず境内の休憩所に座りどうしたものかとしばし考える。 いつもの同行のY女史も気が進まない様子。ここ最近伊勢神宮の事が気になっており、 その話をすると女史も同様とのこと。 そこで急遽予定を変更しここから伊勢神宮に向かうことにする。


鳥居前で拝殿を振り返り再度一礼。


帰り道いつものように若宮社・旧大御輪寺にお参り。


御祭神である三輪山の神大物主命のご子孫・大直禰子命と共に元の本尊である十一面観音に お参りする。


伊勢に向かうと決めた途端、空気が変わる。明るく開ける。
お参りにあっては、その瞬間瞬間に時間・空間の「場」を読み、 臨機応変に対応することが求められる。三輪山は豊鍬入姫命から倭姫に託された天照大神 の巡幸の出発点。今日は三輪山から伊勢神宮に繋ぐお参りの日のようだ。


二ノ鳥居前より再度大神神社・三輪山を遥拝。


帰路はやはり空気が明るく一変している。


一の鳥居より再度一礼。


大鳥居横の駐車場に戻り、伊勢神宮に向かう。

伊勢神宮・外宮

三輪山のある桜井市内から国道166号線、 古くからの参宮街道の一つ旧和歌山街道を経て伊勢へ。


午後2時過ぎ、伊勢神宮・外宮に到着。三重県に入ると南国という感じがする。


境内は人も少なくお参りしやすい。空気がさらりとしていて光が澄んでいる。


正宮に向かって参道を進む。


正宮横の権地。遷宮前の跡地であり次の遷宮の予定地。


正宮にて豊受大御神にお参り。天の水を捧げる。巨大な「米倉」。 聖なる水でたっぷりご飯を炊いて頂く。


続いて別宮の土宮(つちのみや)にお参り。


更に多賀宮(たかのみや)。


多賀宮の権地前。


そして風宮(かぜのみや)へお参りする。


木漏れ日が木肌に射す。


神馬。「お勤めご苦労様です」と心の中で声を掛ける。去り際、見送って下さる。


参道を抜けて次に内宮に向かう。

伊勢神宮・内宮


午後3時過ぎ、内宮に到着。宇治橋もすがすがしい光。 この時期閉門時間も早まっているのか、 これから参拝する人よりも参拝を終えて帰ってくる人の方が多い。 とは言え、外宮よりもだいぶ人は多い。


境内は穏やかな空気。


まず御手洗場に向かう。五十鈴川の水はいつもよりやや少なめのようだ。 しばらく水中を覗いて目が慣れてくると思いの外小魚が沢山泳いでいる。


御手洗場横の瀧祭神(たきまつりのかみ)にお参り。五十鈴川の神様。


更に参道を進んで正宮へ向かう。


正宮石段下。内宮はやはり垂直の流れを感じる。 肉眼には見えない巨大なオベリスクが立っているよう。


正宮でのお参り終わって別宮の荒祭宮(あらまつりのみや)にお参り。 御祭神は天照大御神の荒御魂。


更に風日祈宮に向かう。夕闇が迫ってくる。


風日祈宮(かざひのみのみや)に向かう風日祈宮橋。 いつもながら吊り橋並に縦横前後に揺れ動いて感じる。一体何なのか。


風日祈宮(かざひのみのみや)にお参り。


ここの空気はいつもとても心地よい。


別宮の中で一番空が開いているように感じられる。


夕闇が迫り参道の人影もまばらになっている。


お参りを終えて再び宇治橋を渡る。


宇治橋の鳥居から振り返り一礼。


今回も烏が見送ってくれる。


無事にお参り終わり、おはらい町を歩く。既に多くは店じまいの時間になっている。


おかげ横丁にて夕食。ちょうど日暮れとなる。 帰り道焼き栗を買う。香ばしくてほくほくで美味い。

おわりに

今回は急遽、三輪山から伊勢に繋ぐお参りとなった。お参りして良かった。

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