水巡りの記

2020年8月19日 玉置神社お参り

はじめに

 今月も新月の日に水巡りのお参りに出かける。新月のお参りは即ち旧暦のお一日参り。 今回は「水巡りの道」の南の要であり、 奈良県十津川村、紀伊山地の南端に位置する玉置山(1076.4m)・玉置神社に向かう。
 玉置神社は熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)の奥の院ともいわれ、御祭神は国之常立神。 玉置山の山頂付近には枕状溶岩の露頭が見られる。枕状溶岩とは海底火山の噴火によって噴出した溶岩が海水に触れて 急速に冷えたことによって形成されたもので、つまり古代には玉置山の山頂付近は海底であった。 従って、玉置神社は地殻の巨大なエネルギーにより海底から標高1,000メートルまで隆起した岩盤の上に建っていることになる。 「玉置」の名もこの枕状溶岩の丸い岩塊を由来とするのであろう。


<Googleマップを元に作図。(地図データ:© 2020 Google)

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玉置神社

朝7時頃に京都を出発、奈良県五條市から国道168号線を経て11時半頃に玉置神社駐車場に到着した。


駐車場からの眺め。南西方向、果無峠方面。


北西方向、野迫川・伯母子岳方面。この先に高野山がある。


一の鳥居。ここから徒歩で玉置神社に向かう。


参道を進む。



参道沿いの「山の神」。巨大な岩塊がご神体。


参道の分かれ道。右手に進む。左手は帰路。


よく手入れされた階段を降りて行く。


更に参道を進む。


杉の巨木が目につき始める。


神代杉が見えてくる。


神代杉は樹齢3000年とも言われる。


神社の建物が見えてくる。


駐車場から約20分、手水舎が見えてくる。


会談したから本殿を望む。


階段下の狛犬。阿形と


吽形。


まず本殿前にてお参り。


階段下から社務所を望む。


続いて本殿向かって左手に進み、大日堂にお参り。お堂正面上部の天女。向かって右手と


左手。


改修中の摂社。


現在玉置神社は「令和の大改修」が進行中。


再び本殿前を抜けて本殿向かって右手の社務所方向へ進む。


本殿前から社務所を望む。国指定有形重要文化財。


社務所正面へ進む。


社務所の御祈祷受付・待合所。


摂社・三柱神社の後ろの青空。


更に進み、末社・玉石社へ登る。


参道の野の花。



玉石社が見えてくる。玉置神社の基となったのがこの玉石社と伝えられる。 社殿はなく枕状溶岩露頭のご神体を直接に礼拝する。これは古代の信仰様式を残しているとされる。 やはりここが玉置神社のコアと感じる。この日は沢山の供物をしつらえ熱心にお参りされている方が居られた。


お参り終わって、再び社務所・本殿方面に向かって参道を降りる。


急な階段が続くが、丁寧に手入れされている。


参道横の木々。


境内にある出雲大社玉置教会横の楓。


緑がみずみずしい。


社務所にて護符の弓神楽などを授かり、帰路に就く。帰りの参道から境内を望む。


参道の帰り道、同行者と生と死の話をする。「home」からこちらにやってきて、死ぬ時はむこうに帰るということらしい。 動物たちも、年老いると身体を離れて「home」に帰る準備をしていると。
そういう話をしていたら、大きな蝶たちが群れて羽ばたいているところに出くわす。蝶は「魂」の象徴。


真の師の「私達は本筋・真実・本質にのみ生きるべきで、それ以外のことは関係ない。 そのためには本筋から外れたものに振り回されず、本気で集中しなければならない」 という言葉をかみしめる。今の自分に最も大切なことが改めて示されたお参りであった。

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