水巡りの記

2020年1月3日 上賀茂お参り

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自分にとって最も身近な神社である上賀茂神社と二葉姫稲荷神社に初詣。 どちらも私が上賀茂に住み密教行者としての自行を始めた頃からお世話になっている神様。 お参りはできるだけ人混みを避けたいため、3日になって朝早めに出かける。

まず、上賀茂神社にお参り。朝9時台はまださほど人が多くない。 またお正月期間はいつもは特別参拝でなければ入れない本殿前まで自由に入れるようになっている。 本殿に続き、こちらもいつもは門の外から遙拝している摂社・新宮神社も間近からお参り。 新宮神社は高龗神(たかおかみのかみ)即ち水の神を祀る。 新宮神社前の門から出て伊勢神宮遙拝所で遙拝し、続いて二葉姫稲荷神社へ。


<今日は神馬も出社中>


<二ノ鳥居>


<楼門>


<新宮神社の門>


<再び楼門前を通り...>


<続いて二葉姫稲荷神社へ向かう>

二葉姫稲荷神社は、上賀茂神社の境内摂社・片岡社 (片山御子神社。玉依姫命すなわち上賀茂神社の御祭神賀茂別雷大神のお母様を祀る) の神宮寺であったその名も神宮寺の鎮守社として祀られた。 明治の廃仏毀釈によって神宮寺は廃されたが二葉姫稲荷神社は今も変わらず神宮寺山から上賀茂の地を見守っている。

こちらもいつもはたまに人を見かける程度だが今日はパラパラと参拝客が参道を登って行く。 けれども中には鳥居の奥をのぞき込みつつ登らずに去って行く人たちもいるのは興味深い。 境内に入ると、摂社それぞれにお供えが上がっていて華やか。 こちらもいつもは人混みを嫌ってハレの日は敢えて避けてお参りしていたのだが、 人さえ多過ぎなければこうした賑やかな様子も悪くない。

八嶋龍神さん、もう一柱の龍神さん、天之斑駒明神さん、金比羅さん、 不動明王さんとご挨拶して最後に二葉姫稲荷さん御宝前にてみなさんに向けて心経・立義分 (『大乗起信論』という経典の一章。大乗仏教の本質を簡潔に説く。 真言宗においては特に神明や天部の前でにお供えとして唱えるのが通例である。 神様方にも大乗仏教の徳を味わって頂くのがその趣旨と思われる)を上げる。 いつもは閉まったままの社務所も開いていて、 予め連絡を取っていた、いつも二葉姫稲荷さんをお守りされている知人にご挨拶。 いろいろ興味深いお話しを伺う。 この方もいわゆる神職ではなく一般の信者さんながらしっかりと神様と繋がっておられる方。 ついつい長話してしまう。最初は曇りがちだった天気も陽が射してきて正月とは思えない暖かさ。


<いつもとは打って変わって華やかな境内>


<八嶋龍神>


<天之斑駒神社>


<金比羅権現と三體不動明王>


<二葉姫稲荷神社>


<境内から京都市内を望む>

続いて上賀茂神社の境外摂社大田神社へお参り。天鈿女命を祀る。 大田神社さんにも上賀茂在住の頃からお世話になっている。 こちらも拝殿周りに幕が張られ、爽やかで晴れやかな雰囲気。 今年一年、密教行者としての技をさらに鍛えることが出来るよう祈念する。


<大田神社>


<大田神社拝殿>

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